梅の健康
■梅干し
米どころ新潟のお米に合うものとして代表的なものの一つに梅干しがございます。
新潟県の梅干しは、土用に合わせて塩で漬けた梅を干して、紫蘇に合わせることで赤く染めていきます。家庭では、3~6ケ月ほど漬けたのち新米に合わせ梅干しを食べる方が多いようですが、少し長めに漬けることで梅と塩がよくなじみ美味しくなります。
ちなみに梅は果実ということで、タンパク質・ビタミンE・カリウム・リン・鉄分・カルシウムなども豊富に含まれていて、梅干しは健康効果の非常に高い食べ物といわれ、家庭で作る方も多いようです。

■梅エキス(梅濃縮果汁液)
地元で親しまれている梅エキスは、梅を氷砂糖で漬けたもので地元新潟県長岡市では、昔から梅ジュースの素として家庭で作られてきました。手軽にペットボトルでジュースが販売されていなかった時代、畑に水代わりに持っていった農家さんも多かったようです。
●爽快に飲めるもの(2~3倍希釈)・・・梅ジュース
●より濃厚で3~8倍に希釈して飲めるもの・・・梅エキス
健康の源が梅しかなかった時代、家族の健康を考え梅の木を植えた方も多かった・・・
エアコンのなかった時代、汗をかいた後に飲む梅エキスは爽快でした。

■梅肉エキス
梅を擦って梅果汁を煮詰めて作る梅肉エキス。
ジューサーの無かった時代、家庭では梅を大根おろしに使う鬼おろし器で梅を擦りました。擦った後に液の中に果肉が入ることからガーゼで包み絞って液を抽出し、その梅果汁を弱火で煮詰めて作るのが梅肉エキス。
約8時間煮詰めることで「よく焦がした~」と嘆く声があるのも梅肉エキスの特徴なのかもしれません。
現在では、ムメフラールという血流改善に役立つという成分があることから見直され、クエン酸との相乗効果がより健康に良いとされ愛用者も多いようです。

酢の健康
食酢は醸造酢と合成酢に大別され、日本の家庭では一般的に醸造酢が使われています。醸造酢は大きく穀物酢と果実酢に分けられ、穀物酢は米酢、黒酢など、果実酢にはりんご酢、ぶどう酢などがあります。
食酢は食塩と並ぶ人類最古の調味料で、紀元前5000年頃バビロニア(現在のイラク周辺)で酢を作っていたそうで、 日本には4~5世紀頃に、中国から伝えられ作られるようになったのが始まりとされています。
食酢には塩味を引き立たせる働きがあるため、料理に使う食塩の量を減らすことができるといわれ、減塩にこだわる方にもおすすめです。

また、主成分の酢酸には細菌の増殖を防ぐ防腐効果があることから、ピクルスやしめ鯖など食べ物の保存性を高める効果が知られています。 煮物の際に食酢を加えると、魚の骨や肉も柔らかく食べられます。
酢には酸味のもととなる有機酸がたくさん含まれていることから、運動などで疲れたときに糖分と一緒に食酢を摂ると、疲労回復にも効果的とされ、大さじ1~2杯の量をお料理に加える方も多いようです。
その他、有害な細菌の多くが比較的短時間で死滅するほどで、食中毒の予防には非常に有効とされ、O―157感染防止にも効果があるとされています。